■ Before
中学1年生の男の子。
英語はほぼ未学習で、be動詞も初めての段階。
勉強に対して強い拒否反応があり、
「英語は無理」「やりたくない」という言葉がよく出ていました。
■ Approach
まずは “苦手”“やりたくない” を少しでも減らすために、
イラスト多め・説明短め・ページ数が少ない “入門レベル” の教材 を選定。
「1ページできた!」「ここ分かった!」
と小さな成功が連続で起きるよう設計しました。
その結果、
本来 1年間かけて学習するレベルの内容を、1ヶ月で完了。
“できた” が積み重なることで、
テキストを自分で読んで解く流れが自然と身につきました。
■ After
基礎が固まり、
自分で「読む → 理解する → 解ける」のサイクルが完成したため、
次は 中2の基礎〜応用問題集 にステップアップ。
約2ヶ月で、
英語学習歴ゼロ → 中1、中2内容を習得 → 英検4級に合格。
■ Before
中学3年間ほとんど学校に行けず、
勉強だけでなく「自分で何かを選ぶ・決める」ことにも不安がある様子でした。
「どうせできないし」「何やればいいのか分からない」と、
自分でコントロールできている感覚(自律性) が弱まっている状態でした。
■ Approach(関わり方・心理的アプローチ)
最初に取り組んだのは、
“自分で選べる場面を増やすこと” でした。
- 今日やる量を「1問/2問/3問」から選んでもらう
- できたところは本人に“どこができたか”を言葉にしてもらう
- 学習ペースも「今日はここまでにしようか?」と相談しながら決める
こうして
「自分で決めた」「自分でできた」 を小さく積み重ねることで、
自律性(自分で選べる感覚)と有能感(できる感)の両方が戻り始めました。
表情が少しずつ柔らかくなり、
「これなら続けられるかも」という言葉が自然と出てくるように。
■ After(変化・成果)
学習のコントロール感が戻ったことで、
少しずつ基礎から取り組めるようになり、
最終的には 自分の力で全日制高校に合格。
合格よりも大きかったのは、
「前の自分よりできるようになった」という
自分への信頼(内的な自信) が戻ったことでした。
■ Before
中学で不登校が続き、学びへの意欲がほとんどない状態でした。
「どう言えばいいか分からない」「説明が苦手」と感じていて、
自分の考えを言葉にすることに不安がありました。
■ Approach
授業の最初は、あえて 雑談からスタート。
好きなものや普段のことを話してもらいながら、
「なんでそれが好きなんだろう?」
「どこが良いと思った?」
を自然な流れで引き出して、
自分の考えを“無理なく言語化できる状態” を整えました。
学びに進む科目は 現代文 を選択。
文章を通して「どう思ったか」「どこが気になったか」をゆっくり聞き、
思考の過程そのものを否定せずに受け止めることを徹底しました。
こうした関わりで、
メタ認知(自分の考えを客観視する力)と
意味づけ(自分の考えに価値を見出す力)が徐々に戻っていきました。
■ After
少しずつ、自分の言葉で考えを説明できるようになり、
「ここが引っかかった」「こう思ったんだけど…」と、自発的に話せる場面が増加。
考えを言葉にできる感覚が自信につながり、
外の学びにも前向きに参加できるようになりました。
最後に本人が
「人と考えを交わすのが楽しい」
と言ってくれたことが、大きな変化の象徴でした。